味覚の異常
2025/07/04
こんにちは。新型コロナが流行し、蔓延していた頃、その後遺症で味覚が分からなくなったと世間では大いに騒がれていました。最近ではあまり聞かなくなりましたが、でもそれで密かに苦しまれる方は多いと思います。今回、味覚の異常として①味がしない②口が苦い③口が酸っぱい④口が甘い或は口が粘る⑤口が塩辛いの5つが挙げられます。読者の皆様の中には①はともかく②〜⑤は経験したことはないと言われる方がいそうですね。確かに厳密に言うと①と②はともかく③、④、⑤は当院でも遭遇することが少ないです。けれども、何も口に含んでないのに甘い、酸っぱいがあるのかと思われるでしょうが、現実にはあるのです。さて、①味がしない、ですが新型コロナ以外でも風邪やインフルエンザに罹患すると味覚が無くなったと2020年以前からありました。一緒にするなと言われてしまいそうですが、病理は全く同じもので脾胃の気虚(機能低下)です。脾胃(胃腸)が正常に働いていると五味が良くわかると『素問』に書かれていますが、まことにその通りで新型コロナに罹患して脾胃の異常をきたし味覚がない方がほとんどでした。ですので、施術は風邪の有無(新型コロナでも治癒後、体が弱っているため風邪を引いている場合がある)を脈診で判断し、胃腸を整えます。②口が苦い、ですが苦い味が常にあり、食物を摂っても後味が苦いのです。私事で恐縮ですが子供の頃から二十代まで時々、経験しました。これは心肝、或は胆に熱が籠る事により口が苦くなるのです(五行では火は五味では苦味を生じるとされている)。私の場合はこの苦味を自覚した翌日に発熱しました。③中医学では口酸と言い、これは肝の異常、④前者は口甜(こうてん)、後者は口膩(こうじ)と言い、脾胃の湿熱(要は美味しいものの食べ過ぎで湿気と熱が脾胃に籠る)、⑤は腎陽虚、腎陰虚でよく起こるようで私事ですが疲れた時に良く経験しました。施術の流れは②は心肝或は胆の熱を下す、③は肝を整える、④は脾胃を整えつつ、湿熱を下す、⑤腎陽虚は腎陽、腎陰虚は腎陰をそれぞれ補う事となります。最後までお読み下さり、ありがとうございました。
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高見鍼灸整骨院
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