お尻のオデキ(デンボウ)

こんばんは。お尻にできものができて、下着に擦れたりして動作のたびに痛むのをオデキ(デンボウ)と言いますが、お悩みの方はおられませんか？これは中医学では肝経或いは脾経の湿熱が原因で起こるとしています。私の鍼灸の師匠であり、祖父の和風によると肝、腎の異常から来るのだそうです。私が臨床上、確かめるとどちらも正しいのです。なぜかというと、身体が肝の昂ぶり、さらに腎の弱りがある状態だと湿気が溜まりやすく、これと腎の弱りで脾まで弱ってきて湿気が処理されず、湿熱となりオデキが発症するようです。西洋医学的には体力が落ち、免疫力が弱ってなると説明するのかもしれません。これを施術するにあたりただのオデキか疔、癰、癤のいずれかの鑑別が大切になります。酷い疼痛(何もせずとも疼く痛み)の場合は疔、癰、癤の疑いが濃厚なので病院に行っていただくことが大事です。服が擦れて痛む程度なら、おそらく大丈夫かと思います(あまり広範囲に炎症がある場合は病院に行ってください)。

さて症例ですが、受験生にオデキができ、痛んで勉強できないと来院してきました。四診と脈診をすると日々の激しい受験勉強の疲労と寝不足、ストレスで体力が落ちているのが分かりました。またこの方はストレス解消のためチョコレート多めに食べていたようです。チョコレートは湿熱の素です。そこで、肝、腎を整え、湿熱が下り、排尿や排便で体外に出るようにしました。この施術を三日連続で施すとかなり消退し、痛みもほとんど引きました。ただし傷口は少し残っていたようですが。一週間後には完全に消失しました。以上です。最期までお読みくださり、ありがとうございました。